2020年東京五輪でチームラボの演出が見たい!
お台場で開かれたDMM.PLANETSに行ってきました。
7月から開催されてたのは知ってたんだけど、つい先延ばししてしまう自分の悪い癖で、後で行こう後で行こうとして、結局閉幕する一日前の8月30日に行ってきた。
最初はそこまで騒がれてなかったのだけど、北野武さんが出演しているCMだったり、InstagramなどのSNSで拡散されて、8月は平日でも2時間、休日となると、5時間待ちまで発生する盛況ぶりだった。
行けてない人は是非行って欲しいと思うけど、イベントの写真とか動画はたくさん上がっているので、中身については、そちらを参考にしてほしい。
イベントに参加して驚いたことの一つは、外国人が多かったことだ。この展示を作成したチームラボという会社は、日本国内でもそこまで知名度があるわけではない。だけど、外人が興味を持ってたくさん来ていた。それはチームラボの創りだす作品がとても普遍的なものだからだと思う。今回の作品には、光、水、蝶、魚・・・と自然と関連のあるものが多かった。それらの自然に対する親しみ、というのは、日本だけではなく、世界的に共通するものなのだろうと思う。
一般的な美術作品だと、その絵の美しさだけではなく、その人物の歴史や、描かれた歴史の背景などを持っていないと楽しめない。単なる外国人が若冲展に並ぶかと言ったら並ばない。また、基本的に見るだけしか出来ない。説明見て、絵見てふ〜んみたいな。
だけど、今回のチームラボの作品は、「体験型作品」であり、そこに日本の文化が介在する余地はなかった。その場にいる人が創りだす、その時だけの作品。それは今まで受け身でしか触れることのなかった美術に対して、能動的に触れることを可能にし、そこに人間の本質的な楽しみがあるのだと思う。実際、チームラボの作品は、日本だけじゃなく、台湾、シンガポール、パリなど様々な国で人気を博している。
上の動画は、先のリオオリンピック閉会式で流れた東京オリンピックへの引き継ぎを兼ねたものである。ドラえもん、マリオという世界的に認知度の高いキャラクターを使った作品で、とても高い評価を得た。
そして、この動画の中に東京オリンピックへの布石のようなものがあると思っている。5:30〜に出てるのは、東京オリンピックでの競技種目をAR(Argumented Reality)という技術で表現している。こういったデジタルと芸術の融合はチームラボの得意とするところであり、この3,4年でどういった作品を創りあげるのか、そして、チームラボの創る東京オリンピック、見てみたい。
書評:メイカーズのエコシステム
重要なのは、メイカー全員がMakeすることによって「ある変化」を体験することだ。
雑誌Makeの編集長の言葉。自分は何かをコントロールできる、という想いを抱くことを大事にすることが、メイカーが普及していった世界だ、と語る。また、Makeによって、作ったものと自分の関係ができることもメイカーの世界での一つの結果としている。
深センにないものは、世界にないと思って良い。
深センの電気街に言った伊予柑(ハンドルネーム)さんの感想。秋葉原の30倍近い面積をもった電気街があり、LED部品がビルの1フロアを占拠していたりと、その様子に圧倒された。
そして、この環境によるアドバンテージは計り知れないとも記述している。
HAXが注目するハードウェアベンチャーの人
・ハードワークができる
・Resourcefulである
この3点はすべて、「予測不可能な、前もって準備できない事態がいっぱい起こる」ことを指す。
下から目線くらいがちょうど良い
深センに自社工場を持つジェネシスの藤岡さんの中国で仕事をするときの態度についての言葉。中国人にとっての面子というのは、重要かつ複雑な文化習慣なので、相手の立場を尊重し、自分と付き合うとどういうメリットがあるのかをキチンと示すことが必要と説明している。
技術者を育てる、教育国家シンガポール
STEM教育のもと、2014年から全国の中学校を対象にArduinoなどの電子工作やプロトタイピングを教えるコースを開設し始めた。
最近になっても、英語教育だ−!プログラミングだー!という議論に終始している日本の教育は周回遅れになっている様相である。
新しいABCを
シンガポール スマート国家推進担当大臣のヴィヴィアン・バラクリシュナンが、次世代へのシンガポール人への期待として語った言葉。ここのABCとは
A=アート。心にぐっとくるものは何かについて考え、理解する
B=ビルド。ないものは作る、という心構えをもつ。
C=コミュニケーション。感性に訴えるものをきちんと言葉にする。早い・安いでは、もうアドバンテージがない。
この大臣、自らがプログラマとしての素養を持っているということで、技術よりの政策を立てやすいのではと思われる。
本書籍は、Maker faire深センの話を中心に、Makeについて述べたものだが、読んでくとMakeの可能性や成長について、理解すると同時に、日本の相対的な他国との差が広がっていく怖さが感じられた。
ここにでてきたシンガポールと中国は、どちらも国主導で進めていく力が強く、早い。20年以上、日本を見てきて、中国やシンガポールのスピード感は日本がどうやっても追いつけない部分だと感じた。
ハードウェアでの成功したスタートアップで出てきてない今、どこがその覇権を握っていくのか。そして、日本はここにどこまで注力するのか、というところが今後、気になる。
メイカーズのエコシステム 新しいモノづくりがとまらない。 (OnDeck Books(NextPublishing))
- 作者: 高須正和
- 出版社/メーカー: インプレスR&D
- 発売日: 2016/03/28
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雑記 Maker Faire Tokyo2016に行ってきた
今年の8月6日〜7日にビックサイトで開かれたMaker Faire Tokyo 2016に参加してきました。
ぼく自身Maker Faireは初めての参加だったので、ほとんど素人目線で、イベントに参加した感想を書いています。
そもそもMaker Faireとは?
maker faireについて、公式サイト(Make:Japan) にて以下のように説明しています。
Maker Faireは、地上最大の(DIYの)展示発表会です。家族で楽しめる、発明と創造と役に立つ情報がいっぱいの展示会であり、Makerムーブメントのお祭りです。そこは人々が自分で作った物を見せ合う場所であり、自分が学んだことをシェアする場所でもあります。
古くは2008年に、隅田川沿いにある体育館とグラウンドで、日本でのMakeの歴史は始まったようです。
なお世界的には、Maker Faireは2005年にサンフランシスコで始まり、今では世界中の多くの主要都市で開催されています。
内容紹介
イベントの中身ですが、ドローンから3Dプリンタ、楽器だったり、いろいろなモノがあります。出展者はアマチュアからプロまでですが、見た感じだとアマチュアの人が多い印象で、一番驚いたのは、親子で出展してるブースがあったこと。企業ブースも、他のビックサイトのイベントのように、企業が前面に商品を売り出すというよりも、企業の人が半ば趣味で作っている製品のようなのが多かったです。
子供向けの工作ワークショップや、自分で体験出来る作品があったりと、親子でも参加出来るような内容だったため、子供連れで参加している参加者が多かったです。
面白かったものいくつか
MaBeee:電池×IoT
スマホを制御できる電池ケース。電池自体は市販のものでOK。
電源のON:OFFはもちろん、傾きなどで、電池から流れる電気の強さを調節できる。
VRと自転車を利用したゲーム
自転車とゲームプレイヤーの動きが連動しており、ゲーム自体は空中にある輪っかをくぐる簡単なもの。粗い部分はあるものの、今度発売されるPS VRでは、同じようなゲームが出てくると予想される。
植物管理IoT
土壌の温度などのデータをセンサーから取得し、植物の育成管理を行う。
きゅうりの選別機
画像処理したものから、大きさを選別し、等級分けする。
なんとこれ、実際のキュウリ農家さんが作ったもの。
gif画像作成 (rinkak)
自分のGIF画像をスキャンして作れる。こういう体験できるところが良い。
木製玩具(木の歯車工房)
完全手動だが、動かせる。どうやって作ってるんだ…
ロボットプロレス
子供も大人も食い入るように見ている
他にもドローンレースをやったり、宇宙関連のブースがあったりと、見ていて飽きない展示内容だった。
また来年も参加したい(できれば出展者として)、と思っている。だけど、今回のイベントを通して、少し自分の中で新しい見方が出てきた。
これについては、もう少し自分の中で深めていきたいので、後日まとめて公開します。
それでは
未来予想図Ⅲ Amazon Unlimited
公共広告機構で「水風呂ではかけ湯をしてからはいってください」ってのを流して欲しい。頭までつかるおっさんやめてくれ
先日、日本でも始まったAmazon Unlimitedというサービス
Amazon.co.jp: Kindle Unlimited - 本、コミック、雑誌が読み放題。
どういうサービスかというと
・Kindleの書籍(一部)が月額980円で読み放題
・アメリカなど、他の国ではすでに配信済み
・現在のところ、和書12万冊以上、洋書が120万冊以上読み放題
という内容となっている。
今までに、dマガジンとか雑誌の月額読み放題サービスはあったのだが、ついにAmazonが動き出した。雑誌業界はバチバチの戦いになってるだろうね
このサービスが意味するところは、例えるならば、「図書館をポケットに」ってこと
何万冊もの本が常にスマホなどの機器にストックされ、見ることが出来る。
図書館は、これまで人間が生み出した重要な産物となる本、というものの集合体ということで、とても重宝されてきた。しかし、そこにはずっと使いにくさが残っていた。例えば
・探すのに時間がかかる。(目的の本を探すのに時間をとられた経験はないだろうか)
・すでに誰かが借りていて、借りられない(会ったことのない人を恨むことはなかっただろうか)
こうした問題をAmazon Unlimitedであれば、簡単に解決できる。
それじゃあ、このような状況で既存の図書館はどうなっていくか、予想してみよう。
まず、地方にあった遊園地にように、どんどんなくなっていくことは間違いないと思う。わざわざ出歩いて、時間をかけて目的の本を探しに行く図書館と、移動せずとも手元から見たい本が即座に見れる図書館、どちらがいいかは、想像に難くない。
しかし、本という媒体自体は残っていくと思う。ってのは、本の読みやすさは、既存の本にはかなわない、という人が多いからだ。電子書籍と紙の本両方買う人がいるけど、電子書籍の媒体の質感や読みやすさがまだアナログに勝てていない、というのが根本的な原因であろう。
まだまだ紙の本は人間と親和性が高いため、本×カフェのような別の業態と混合させたような利用法が広がっていくだろう。最近では、地方駅に図書館を導入して、そのように改装したりして、利用率を高めようと模索している事例も増えてる。
また、電子書籍媒体が紙の本の質感に近いものが開発されることが予想される。Kindleなどの書籍リーダーの端末は、進化こそしているものの、読みやすさでは、まだ紙の本のほうが良いという意見が多い。そこで、書籍リーダーを既存の本の型に合わせる、という試みが行われることが考えられる。テレビやパソコンの最初のデザインから、ここまで薄くなることが予想できただろうか。1mm以下の有機ELが開発されたりしているので、遠くない将来に実現するだろう。
Amazonのサービスは、ITが得意とする分野である。つまりは、大量に散らばっているデータを(概念的に)ひとつの場所にまとめる、という点である。(ITビジネスの原理)
インターネット自体がそのような集約する構造を持っていて、個々のサービスでは、辞書の代わりとなったWikipediaや、TSUTAYAの代わりとなったNetflix、huluがある。たまたまこれらが流行ったわけではなく、それらのサービスには、どれも共通項があり、ユーザーに好まれる理由があったのだ。月額で使い放題、これはとてもわかりやすい共通項である。
それがついに本の分野に来た。今後、どのようなサービスが上記にあげた共通項を持つのか、注意したほうがいい。もしかしたら、Amazonが狙い始めてるかもしれない。
If A is a success in life, then A equals X plus Y plus Z. Work is X; Y is play; and Z is keeping your mouth shut.
人生における成功をA、仕事をX、遊びをY、そして口を閉じることをZとすると、A=X+Y+Zが成立する。