未来予想図Ⅲ Amazon Unlimited
公共広告機構で「水風呂ではかけ湯をしてからはいってください」ってのを流して欲しい。頭までつかるおっさんやめてくれ
先日、日本でも始まったAmazon Unlimitedというサービス
Amazon.co.jp: Kindle Unlimited - 本、コミック、雑誌が読み放題。
どういうサービスかというと
・Kindleの書籍(一部)が月額980円で読み放題
・アメリカなど、他の国ではすでに配信済み
・現在のところ、和書12万冊以上、洋書が120万冊以上読み放題
という内容となっている。
今までに、dマガジンとか雑誌の月額読み放題サービスはあったのだが、ついにAmazonが動き出した。雑誌業界はバチバチの戦いになってるだろうね
このサービスが意味するところは、例えるならば、「図書館をポケットに」ってこと
何万冊もの本が常にスマホなどの機器にストックされ、見ることが出来る。
図書館は、これまで人間が生み出した重要な産物となる本、というものの集合体ということで、とても重宝されてきた。しかし、そこにはずっと使いにくさが残っていた。例えば
・探すのに時間がかかる。(目的の本を探すのに時間をとられた経験はないだろうか)
・すでに誰かが借りていて、借りられない(会ったことのない人を恨むことはなかっただろうか)
こうした問題をAmazon Unlimitedであれば、簡単に解決できる。
それじゃあ、このような状況で既存の図書館はどうなっていくか、予想してみよう。
まず、地方にあった遊園地にように、どんどんなくなっていくことは間違いないと思う。わざわざ出歩いて、時間をかけて目的の本を探しに行く図書館と、移動せずとも手元から見たい本が即座に見れる図書館、どちらがいいかは、想像に難くない。
しかし、本という媒体自体は残っていくと思う。ってのは、本の読みやすさは、既存の本にはかなわない、という人が多いからだ。電子書籍と紙の本両方買う人がいるけど、電子書籍の媒体の質感や読みやすさがまだアナログに勝てていない、というのが根本的な原因であろう。
まだまだ紙の本は人間と親和性が高いため、本×カフェのような別の業態と混合させたような利用法が広がっていくだろう。最近では、地方駅に図書館を導入して、そのように改装したりして、利用率を高めようと模索している事例も増えてる。
また、電子書籍媒体が紙の本の質感に近いものが開発されることが予想される。Kindleなどの書籍リーダーの端末は、進化こそしているものの、読みやすさでは、まだ紙の本のほうが良いという意見が多い。そこで、書籍リーダーを既存の本の型に合わせる、という試みが行われることが考えられる。テレビやパソコンの最初のデザインから、ここまで薄くなることが予想できただろうか。1mm以下の有機ELが開発されたりしているので、遠くない将来に実現するだろう。
Amazonのサービスは、ITが得意とする分野である。つまりは、大量に散らばっているデータを(概念的に)ひとつの場所にまとめる、という点である。(ITビジネスの原理)
インターネット自体がそのような集約する構造を持っていて、個々のサービスでは、辞書の代わりとなったWikipediaや、TSUTAYAの代わりとなったNetflix、huluがある。たまたまこれらが流行ったわけではなく、それらのサービスには、どれも共通項があり、ユーザーに好まれる理由があったのだ。月額で使い放題、これはとてもわかりやすい共通項である。
それがついに本の分野に来た。今後、どのようなサービスが上記にあげた共通項を持つのか、注意したほうがいい。もしかしたら、Amazonが狙い始めてるかもしれない。
If A is a success in life, then A equals X plus Y plus Z. Work is X; Y is play; and Z is keeping your mouth shut.
人生における成功をA、仕事をX、遊びをY、そして口を閉じることをZとすると、A=X+Y+Zが成立する。